この間のお正月に、親せきのおばさんから電話がありました。
(コロナのため今年は親せきの集まりを自粛しました)
その人は年齢が60歳ちょうどくらいだと思います。
電話の内容は
新年の挨拶から始まり
いとこの〇〇くんが今年成人式を迎えるだとか、
○○さん家の〇〇くんはもうじき結婚するらしいとか
まぁ、そんな感じの内容でした
すると親戚のおばさんが突然
「そういえば、サタちゃん(私)も体外受精してたわよね!?」といい始め
「うちの息子の嫁がね。2人目の子どもを体外受精して作るって言うのよ~。」と言いだしました。
親戚のおばさんの息子さんの奥さんは子どもができにくい体らしく、1人目のこどもは体外受精で授かったとサタさんは聞いています。
親戚のおばさん「まぁ、子どもは1人はいたほうがいいから体外受精でも仕方ないとは思うんだけどね。2人目も治療して子どもを作るのは、それは欲が過ぎるというものよ。」と言いました。
その親せきのおばさんも息子さんを妊娠するまでに少し時間がかかったようですが、結果的には息子さんを自然妊娠で出産し、その後は子どもに恵まれず息子さんは一人っ子で育ちました。
親戚のおばさん「私はね、治療なんてせずに運命を受け入れたの。放っておいたらそのうち出来るだろうし、出来なかったらその時はその時だろう!って思ってたから、バリバリ仕事していたら知らない間に妊娠してたのよ。あの時はびっくりしたわ~。そりゃ~私だって2人目欲しかったけど、運命にこの身を委ねた結果、神様が2人目は授けてくれなかったから仕方ないって受け入れたの。だからね、サタちゃんももし3人目(私は1人目体外受精、2人目自然妊娠)欲しいと思ってても自然に出来なかった場合は治療してまで欲しいなんて思ったらいけないよ。それは強欲というものだからね!」と言いました。
めんどくさかったので、「そうですね」と適当に返事をして電話を切りました。
こんな姑さんは嫌われるだろうな・・・💧と思っていたら、
案の定そのお嫁さんはその親せきのおばさんのことを毛嫌いしているらしいと、他の親せきの人から聞きました(^-^;(孫にプレゼンを渡したら、後日郵送で送り返されたそうです・・・💧)
人それぞれ、色んな立場からの意見があると思いますが、
サタさんも不妊治療をしている時に
「そんなにお金かけてまで欲しいんだね」と周囲の人に心無いことを言われ、傷ついたことがあります。
自分がしていることは、ただの無い物ねだりなんだろうか・・・
みんなが持っているからという理由でヴィトンのバックを欲しいとねだっている女みたいにみえるのだろうか・・・(語弊のある言い方ですいません)
夫の子どもが欲しい、お母さんになりたい、自分の産んだ子どものお世話がしてみたい
そう思うことがなぜダメなんだろうか・・・
やっとの思いで治療の末に子どもが生まれたとしても
次は、この子に姉弟を作ってあげたいなって思って
なんでそれが強欲だと言われなきゃいけないのか・・・
そんなモンモンとした気持ちの時に
ふと実家の母の本棚に「人の欲求ピラミッド」みたいなタイトルの本がちらっと見えたので、手に取って本を開いてみました。
その本は、
心理学者アブラハム・マズローの「欲求五段階説」が書かれた本でした
「マズローの欲求五段階説」は、人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されているとする心理学理論です。
とても有名な理論なので、会社などで従業員のモチベーションアップにつなげるために社員教育の一環として用いられるケースがありますよね。なので、知っている方は、読み飛ばしてください(笑)
(知らない人のために簡単な説明)
人間の欲求は5段階のピラミッドのようになっていて、一番下から「生理的欲求(食事・睡眠・排泄)」「安全の欲求(安心・安全な環境での生活)」「社会的欲求(自分を受け入れてくれる親密な他者の存在)」「承認欲求(承認欲求は低位と高位の欲求に分かれており、低位の承認欲求は他人から注目を浴びたい、賞賛されたいという欲求。高位の承認欲求は自分が自分を承認するもので、自分の中で立てた基準や目標に従う欲求のことらしいです。)」「自己実現の欲求(自分にしかできないことを成し遂げたい。自分らしく生きていきたい。社会的に成功するだけでなく、自分の理想とする自己イメージとの一致を目指す欲求。)」と5つの階層に分かれています。この理論は、人はピラミッドの低次の欲求が満たされるごとに次の階の欲求へと向かっていくとされています。
ピラミッドの一番上は自己実現の欲求です。
サタさんの場合、「子どもを産んで母親になりたい!!」という自己実現欲求がありますが、それがなかなか叶わないからモヤモヤして、自分の欲求が満たされないから周りを妬んだり、夫に八つ当たりしたり・・・
たぶんそーゆうことなんだなって理解しました💦
そして、体外受精して妊娠して出産したら、次は育児で悩んだり、ママ友のことで悩んだり、どんどん新しい欲求が生まれそれに伴う悩みも尽きないんだろうな悟りました。
マズローのこの理論は「この説はもう古い」とか「西洋的考え方で、アジア人には適応しない」など様々な意見もありますが
不妊治療中に自分は強欲なのかな?と落ち込んでいたサタさんにとっては
「人は自分のなりたい自分に向かって突き進んでいく生き物なんだよ。だから、お母さんになりたい!という欲求は決して強欲ではなく、自然な気持ちであり、それに向かって頑張って治療をすることは人間の当たり前の行動なんだよ。」と言ってくれたようで、とても気持ちが楽になったことを覚えています。
なので、このブログを読んでくださったみなさん
自分のなりたい自分になれるよう、お互い頑張りましょうね!!
と、偉そうにすいません(;^_^A(笑)
余談ですが、
マズローは5段階の欲求の上にはさらにもう1つ上の段階があるといってます。
それは、自己超越の欲求といい、
自然破壊の防止や世界平和の維持など社会貢献しようとする欲求だそうです。
ピラミッドの5段階までの欲求は全て自分のための欲求であるが、その上の自己超越の欲求は自分ではなく他者に向けての欲求だそうです。
自分の欲求を全て叶えたら、そこで終わりじゃないのがいいですね(*'▽')
私はマズローのことはよく知りませんし、
マズロー信者でもないですが、
マズローさんが残した名言を言って終わりたいと思います。
「大いなる闘いの後に、
大いなる喜びがある」
不妊治療に置き換えたら、
なんだかいい言葉に聞こえました!
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